후리가나로 읽는 일본 고전
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めいあん
明暗
岡本 かの子
岡本 かの子의 明暗(めいあん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,887자 · 12화면
そして自分はどこ迄もこの盲青年の暗黒世界を照らす唯一の旗印でなくてはならないものをと気を取り直した。
「このすみれの色が紫だってことはもうすっかり僕に判ってるんだよ。だけど僕の知り度いのは紫ってどんな色か……そればかりではないんだよ。僕は君と結婚したてには夢中で、白だの紅だの青だの黄だのって色彩の名を教わって覚えたろう。だけど、実際はその白や紅や青や黄やが、どんないろだか判ってやしなかったんだよ」
三木雄の始の口調は如何にも智子を詰るようだったが中途から思い返したらしく淋しい微笑を口元に泛べながら云った。
珍らしく初夏近くまで裏の木戸傍に咲き残っていた菫の一束を摘んだ夜、智子は食後の夫の少しほてったような掌にその一摘みのすみれの花を載せてやった。その紫のいろが、またしても夫の憂いの種になろうとは思わなかった。
智子はふとアンドレ・ジイド作の田園の交響楽の一節を思い出した。
盲目少女ジェルトリウド「でも白、白は何に似ているかあたしには分りませんわ」
聞かれた牧師「……白はね、すべての音が一緒になって昂まったその最高音さ、恰度、黒が暗さの極限であるように……」