후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
坂口 安吾의 明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,134자 · 43화면
奥州ではフグを食う習慣は殆どない。しかしフグがとれないかというと大マチガイで、下関や福岡あたりの海よりも、三陸の海の方が無限にフグがとれるほどだ。もっとも外の魚が更に無限にとれるのである。要するに日本一の漁場ではある。土地の習慣でフグ料理は行われていないが、漁師にとって海に国境なく、土佐の沖も五島の沖も三陸の海つづきにすぎないのである。医者の判断よりも漁師の口から、そいつはフグの毒だろうと噂がたった。どの皿にもフグ料理はなかったが、ハキダメの中からさいたマフグが現れたので、ヌキサシならぬ証拠となった。二号は旦那殺しの罪で捕えられたのである。二号は全財産を譲られる遺言状をもらっているが、三号に子供ができると遺言状が書き改められるに相違ないから、充分の動機があるのである。知らぬ存ぜぬと言い張っても役には立たず、死刑になってしまった。死の瞬間まで泣き狂って、ムジツの罪だ、犯人はお源だ、お米だと喚きつづけたそうだ。
町の人々にとっても二号の旦那殺しは有りうべきことであるから、彼女の処刑はとりわけ同情をかうこともなく冷淡に見送られた。この土地ではフグは食べると死ぬもの、食べない物ときめているから、網にかかったフグや漁師がイタズラ半分に持って帰ったフグは浜にすてられて顧る者がない。