후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
坂口 安吾의 明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,134자 · 43화면
お久美は姙娠八ヶ月。父の野辺の送りのすんだ直後に、身重の身を一人とりのこされては生き行くスベもなかろう。そこで、おそるおそる、
「家内が姙娠八ヶ月で」
と云いかけると、
「バカヤローめ。女房のお産がすむまで戦争を待ってくれてえ侍が大昔からいたと思うか。ききなれないことを云う曲者じゃないか」
と怒鳴られて、別れを告げるイトマもあらばこそ、手をとられ、腰をつかまれて、夢のように上野寛永寺へたてこもってしまった。
戦争に負けたが、正二郎も加えて十三名のこの一隊、一人も手傷を負った者がない。要領のいい奴らで、戦争を遊山と心得てかりそめにも勇み立つようなところがない。しばらく旅にでるのも面白かろうと、江戸を逃げのびて、中山道から道をかえて奥州へ。戦争話の駄ボラを吹きながら、無銭飲食、無銭遊興を重ねて、二本松から、仙台、とうとう塩竈まで逃げ落ちた。道々の諸侯の動勢は予期に反して必ずしも幕府方ではない。豪傑ぶって落武者をひけらかしていると、いつ召し捕えられるか知れたものではない。江戸へ帰るわけにはいかないから、船で松前へ落ちのびることにきめた。ところが、船をだしてくれる船頭がいないのである。