후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
坂口 安吾의 明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,522자 · 46화면
隣家の水野左近は維新までは三千六百石という旗本の大身であった。彼の祖先は代々相当の頭脳と処世術にたけていたらしく、今日で云えば長と名のつく重役についたことはないが、局次長とか部長という追放の境界線のあたりで、人目にたたずにうまい汁を吸うのが家伝の法則の如くであったという利口な一家。維新の時にも左近はちょうど休職中で、ために人目にたたずに民間へ没してしまった。しかし彼は小栗上野と少からぬ縁故があって、当時も目立たぬ存在であっただけに、幕府の財物隠匿にむしろ重要な一役を演じているのではないかということが一部の消息通に取沙汰されたこともあった。
高田馬場の安兵衛の仇討跡から、太田道灌の山吹の里の谷をわたって目白の高台を登って行くと、当時は全くの武蔵野で、自然林や草原の方が多くて田畑などはむしろ少いような自然のままの淋しいところだ。
そこへ家をたてたのは大原草雪が一番早く、次に水野左近が隣に小さな家をたてて移ってきた。それが六年前だ。その翌年に平賀房次郎という官を辞して隠居した人が左近の隣に家をたて、左近の家が三軒のマンナカ、そしてそのほかには附近に人家は一ツもなかった。