후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
坂口 安吾의 明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,645자 · 47화면
イー」
お梨江は大名の娘を睨みつけて、ヒラリと体をかわして逃げだした。
しかし、大名の娘ともなれば、先祖代々つたわッたる警備の魂、トノイを侍らし、番人をつけ、隠密をさしむける本能は後日に至っても失せたことがない。アツ子の腹心の女どもが要所要所にはりこんで、お梨江はとうとう脱出不可能と相なった。
五兵衛はその日、早く戻って来客を接待すべきであるのに、いつまでも戻ってこない。来客が半数ちかくも来たころになって、人力車を急がせ、ころげこむように裏門から戻ってきて、
「イヤハヤ、幽霊に化かされた。アイツが生きている筈はないからな」
汗をふきふき、謎のようなことを呟いたが、大急ぎに飯を三杯くって、箱根の雲助に扮装して、舞踏会場へかけこんだ。雲助だから汗をかいて駈けつける、真にせまった名演技と云いたいが、当人はそれどころじゃない。
というのは、来客にも失礼だが、相棒に大失礼というわけだ。即ち、警視総監の速水星玄という大坊主が雲助の相棒で、山カゴをかたえにひかえて五兵衛の来場を今か今かと待っているのだ。この大坊主はノンダクレで、カンシャクもちで、礼儀知らずで、泥棒をふんじばるには持ってこいだが、国際的な社交場へつれてくると必ず国威を失墜するという念入りの男。