후리가나로 읽는 일본 고전
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むかしをいまに
昔を今に
宮本 百合子
宮本 百合子의 昔を今に(むかしをいまに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,777자 · 4화면
田舎から来ている従妹は、ジャガイモ話は本気にしないで、ハアハア大笑いしているのも無理ないと思えた。
お米の足しに、ジャガイモが実質的な意味をもつというような程度の日暮しの東京の家庭が、十坪以内にしろ、薯の隆々と成育するだけの日光と水はけとをそなえた空地を果して家のまわりにもっているであろうか。友達たちのあっちこっちの家々を思い比べてみても、これはどうもあやしい。あそこなら薯も育ちそうだという庭の思い出されるうちは、米が不足すればジャガイモをつくるより先に何かほかのものを買って補いをつけそうである。
全国的な米の不足に対して、都会も消費者としての側からばかりでなく、せめては馬鈴薯をつくるなりして、困難を凌いでゆく一つの感情に結ばれて行こうという着眼は理解されるけれども、一々の家庭の現実について見ると、そこに悲しき頬笑みの浮ぶ事情もあるのである。そんなに迄する必要が迫っているかという思いと、こういう暮しの中ではそれさえ出来ないという発見とが、苦しく綯い合わされるのである。
綿の栽培が又はやりはじめたことも何となく私たちの女の心をひく事柄である。綿の栽培は明治二十年以来日本では忘られる一方であったそうだ。