후리가나로 읽는 일본 고전
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はる
春
芥川 竜之介의 春(はる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,519자 · 20화면
二
広子は東京へ帰った後、何かと用ばかり多かったために二三日の間は妹とも話をする機会を捉えなかった。それをやっと捉えたのは母かたの祖父の金婚式から帰って来た夜の十時ごろだった。妹の居間には例の通り壁と云う壁に油画がかかり、畳に据えた円卓の上にも黄色い笠をかけた電燈が二年前の光りを放っていた。広子は寝間着に着換えた上へ、羽織だけ紋のあるのをひっかけたまま、円卓の前の安楽椅子へ坐った。
「ただ今お茶をさし上げます。」
辰子は姉の向うに坐ると、わざと真面目にこんなことを言った。
「いえ、もうどうぞ。――ほんとうにお茶なんぞ入らないことよ。」
「じゃ紅茶でも入れましょうか?」
「紅茶も沢山。――それよりもあの話を聞かせて頂戴。」
広子は妹の顔を見ながら、出来るだけ気軽にこう言った。と言うのは彼女の感情を、――かなり複雑な陰影を帯びた好奇心だの非難だのあるいはまた同情だのを見透かされないためもあれば、被告じみた妹の心もちを楽にしてやりたいためもあったのだった。しかし辰子は思いのほか、困ったらしいけはいも見せなかった。いや、その時の彼女のそぶりに少しでも変化があったとすれば、それは浅黒い顔のどこかにほとんど目にも止らぬくらい、緊張した色が動いただけだった。