후리가나로 읽는 일본 고전
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 時代推理小説 半七捕物帳(一)(はんしちとりものちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 47,663자 · 97화면
高輪の海岸にさしかかったのは夜の五ツ(午後八時)を過ぎた頃で、暗い海に漁船の篝火が二つ三つ寂しく浮かんでいた。酔いを醒ます北風が霜を吹いて、宿へ急ぐ荷馬の鈴の音が夜の寒さを揺り出すようにも聞えた。さっきから黙ってあるいていた神崎は、このとき一と足退がってだしぬけに刀を抜いたらしい。なにか暗いなかに光ったかと思うと、茂原はあっと云って倒れた。神崎はすぐに刀を引いて、一散走りに芝の方角へばたばたと駈けて行ってしまった。梶井と高島は呆気に取られて、しばらく突っ立っていた。茂原は右の肩からうしろ袈裟に斬り下げられて、ただ一刀で息が絶えていた。もうどうすることも出来ないので、二人は茂原の死骸を辻駕籠にのせ、夜ふけに麻布の屋敷までそっと運んで行った。悪場所で酔狂の口論、それが原因で朋輩を殺めるなどは重々の不埒とあって、屋敷でもすぐに神崎のゆくえを探索させたが、五日十日を過ぎても何の手がかりもなかった。茂原には市次郎という弟があって、それがすぐに兄の仇討を屋敷へ願い出た。
かたき討は許可された。しかし表向きに暇をやることはならぬ、兄の遺骨を郷里へ送る途中で仏寺に参詣し、または親戚のもとへ立ち寄ることは苦しからずというのであった。