일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ちえのいちたろう

智恵の一太郎

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 智恵の一太郎(ちえのいちたろう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 67,333자 · 134화면

아오조라 문고

だから、冬よりも夏の方が、音は早くきこえるというわけだね。早いとかおそいとか言っても、耳では感じられないくらいのちがいだがね」

「へえ、温度でちがうんですか」

「うん、温度ばかりじゃない。音は伝わるものによって、みんな早さがちがうのだよ。音は気体でも液体でも固体でも伝わる。気体というのは空気のようなものだね。液体というのは水のような流れるもの、固体というのは、木とか金とか、そのほかしっかりした形のあるものだね。

そこで、今思いついたんだが、一つ音の伝わる早さの実験をやってみようか」

「え、実験ですって? お家へ帰ってですか」

「いや、ここでやるんだよ」

「だって、ここには何も道具がないじゃありませんか」

「ないことはない。ほら、そこに立派な道具があるじゃないか」

伯父さんはそういって、横の土手の上を指さしました。しかし、一太郎君にはまだわかりません。へんな顔をして、きょろきょろそのへんを見まわしています。

「ははは……わからないかい。ほら、それだよ。むこうがわの土手の上のレールだよ」

「へえ、レールが実験の道具なんですか」

一太郎君はびっくりしてしまいました。そこには線路の土手が二重にならんでいて、むこうがわの線路は、新しくできた郊外電車のレールなのですが、まだ工事がすんだばかりで、電車は通っていないのです。