후리가나로 읽는 일본 고전
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あんごうレコードじけん
暗号音盤事件
海野 十三
海野 十三의 暗号音盤事件(あんごうレコードじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,583자 · 24화면
白木は、ステッキの先をあげ、はるかの山顛にどっしりと腰をおちつけているゼルシー城塞を指した。
「まあ、あの侯爵さまと、そんなにお親しい御間柄ですの。そう伺えばなつかしいわ。で、侯爵さまは、このごろちっともわたしたちに顔をお見せになりませんのですけれど、一体どこにいらっしゃるのでしょうかしら」
娘たちの間には、かのメントール侯こそ憧憬の星であるらしく思われた。
「さあ、そのメントール侯だが、実は私もその行方をお探し申上げているのですがね。侯には今から半年ほど前の或る夜更けにリスボンの或る場所でお目に懸ったが、それが最後の会見だったのです。侯の消息は依然として不明ですわい。その夜、侯がいつになく酒もたしなまれず、蒼い顔をして溜息ばかりをついていられたのを思い出します」
白木は、娘さんたちに気に入るようにと、たくみに話をはこんでいる。しかし、その喋っているメントール侯の消息については、どこまで本当なのか、私には解りかねた。
「あのう、侯爵さまは、その夜、音楽の話をなさったり、それから御愛用の音叉を、ぴーんと鳴らしてみたりなさらなかったでしょうかしら」
「ああ、あの有名なる音叉ですか。