후리가나로 읽는 일본 고전
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あんこくせい
暗黒星
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 暗黒星(あんこくせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 94,000자 · 188화면
すると僕は一と晩ここに睡っていたわけです。ゆうべの十一時少し前までのことは覚えているんだから」
「ホウ、十一時といえば、ちょうどあの事件の頃ですね」
三島刑事は思わず呟いた。
「えっ、あの事件って? じゃ、やっぱり何か事件があったんですね。それを聞かせてください。誰がやられたのです」
「ともかくもあちらの部屋へ行こう、そして、ゆっくり話そう。お前歩けるかい」
伊志田氏がやさしく訊ねると、一郎はやっとの思いでフラフラと立ち上がった。
「なんだか眼まいがするけれど、なあに大丈夫です」
伊志田氏と三島刑事が両方から腕を支えて、応接間までたどりつき、一郎をそこの長椅子に掛けさせた。伊志田氏の指図で、女中が葡萄酒と水とを運んできた。
先ず伊志田氏から、ゆうべの出来事をかいつまんで話して聞かせると、一郎は驚きの眼をみはって聞いていたが、やがて、葡萄酒に唇を湿しながら、彼の記憶を語り出した。
「僕はゆうべ十一時少し前、僕の寝室の前を誰か通り過ぎる足音を聞いたのです。みんなもう寝たはずだし、手洗所へ行くのには、僕の部屋の前を通らなくてもいいんだし、変だなと思ったのです。足音の消えていった方角には、空き部屋か、そうでなければ塔の入口しかないのですからね。