일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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『こよみ』とそのさくしゃ

『暦』とその作者

宮本 百合子

宮本 百合子의 『暦』とその作者(『こよみ』とそのさくしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,112자 · 3화면

아오조라 문고

相当な年で円熟しているというばかりでもない。この作家の持ち前のなだらかに弾力ある生活の力は、少女時代から結婚生活十七年の今日までの間に、社会の歴史の推移について妻の境涯もなかなかの波瀾を経て来ていて、しかも、それぞれの時期を本気で精一杯に生きて来ている。十六の少女として父さんと浜で重い材木を動かす手伝いをして働いた時から、ずっと勤労の生活が経験されていて、その経験は、天性の気質に、一つの現実的な厚いゆたかで強靭な裏づけを与えることとなっている。

作者がある意味で話し上手で、楽な印象を与えるから、壺井さんの作品をよむと成程自分もこんな風にすらすら話して行けばいいのだと思えるかもしれないけれど、強ち誰にでもああ書けるものではない。模倣されそうで案外それはむずかしい。壺井さんは十年も前から折々小説を書いて来ていて、自分のあの物語りかたを見出しているのである。

作家として自身の特色に対して、壺井さんは、現在の行きかたで行こうと思っているであろうけれど、文学のひろい意味でそこに一つの限界があることや、自分の文学よりももっと複雑な健全さがあり得ること、またなくてはならないのにそれが表現されていない今日の現実の事情に対して、はっきり知ってもいる。