후리가나로 읽는 일본 고전
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あらしのなか
暴風雨の中
山本 周五郎
山本 周五郎의 暴風雨の中(あらしのなか)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,339자 · 30화면
「こんなことをしちゃあいけなかった、この男に罪はねえ、この男は役目で来たんだ、おらあ初めから死ぬつもりだったし、今でも死ぬつもりでいる、だがそれはおれ独りのことだ」
「あたし離れない、あたし三ちゃんから離れやしないわ」
「だめだ、それだけはだめだ」三之助は気絶している男を抱きあげた、「どんなことがあってもおめえを死なせるわけにゃあいかねえ、この男も助けなくっちゃならねえんだ、どうしてもだ、おしげさん」
三之助は男を抱いたまま廊下へ出た。娘はとびかかって叫んだ、泣きながらしがみついた。三之助はするようにさせて、男の躯をいちど手摺へ凭せかけ、自分が屋根(そこはもう殆んど水に浸っていた)へおりると、こんどは肩に担いで、足さぐりに裏のほうへ廻っていった。娘もそのあとからゆこうとして、ふと思い返し、戻って来て、投げだしてある短刀を拾った。そしてすばやく、いま三之助の出た方とは反対の東の端から屋根へおりて、裏へと廻っていった。
「おしげさん」三之助の叫ぶ声がした、「来てくれ、来なくちゃだめだ、おしげさん」
そして裏屋根の方で、瓦を踏み割る音がし、三之助が喚いた。娘の悲鳴も聞えた。