후리가나로 읽는 일본 고전
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しょきかん
書記官
川上 眉山
川上 眉山의 書記官(しょきかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,182자 · 36화면
明日とも言わず母親に強請みて許しを受け、羞かしさもある思いにほとんど忘れて、すぐに綱雄のもとへと行きしが、あわれ、綱雄はいまだ帰り来たらず、すごすごとして引っ返したる光代の、払いもあえぬ後れ毛を吹き乱すは、いかに身を知る秋の風なりし。
家に帰りてより善平は席も暖かならず、東に行き西に馳せ、半ば物狂おしく日ごとに奔走しぬ。三人四人打ち連れて訪い来る客は、一間に閉じ籠りてしばしば密議を凝らせり。日は急がしきにつれて矢のごとく飛びぬ。露深く霧白く、庭の錦木の色にほのめくある朝のこと、突然車を寄せて笑ましげに入り来るは辰弥なり。善平は待ち構えたるごとく喜び立って上に請じぬ。光代は姿を見て何とも知らずまたぞっとしたり。
その日よりして三好の家に辰弥の往復は磯打つ波のひまなくなりぬ。善平との間はさながら親戚のごとくなれり。家内の皆々は辰弥のこのたびの事件に重なる人なることを知りぬ。先に立つ善平につれて誰も彼も疎略には思わざりき。辰弥は思うがままに蜘蛛の糸を吐きかけて人々をことごとく網の中につつみぬ。かくして末の婢より上の隠居に至るまで、辰弥は親しき中の親しき人となりぬ。