후리가나로 읽는 일본 고전
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もくせいのはな
木犀の花
永井 荷風
永井 荷風의 木犀の花(もくせいのはな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,799자 · 8화면
少年の頃、わたくしが或年の秋、その花香に酔うことを得た聖堂裏の木犀は、江戸時代に在って、元禄以降湯島学問所に学んだ代々の学者達の同じく仰ぎ見た其樹木である。寛政年間、大田南畝も亦ここに来って孝義録の編纂をしながら、其梢を仰ぎ其の花の香を賞したのだ。構内の官舎に住んでいた塩谷宕蔭がその花香をよろこび、其書斎を名づけて千里香館と云ったことは其文集に見えている。
わたくしが中学就業中、落第すること前後二度に及んだことは既に述べた。それが為、わたくしは滞りなく無事に早く卒業した人達よりも、一年ずつ同級生として机を並べた人を多く知っているわけである。それ等同学生の中には後年世に名を知られた秀才も少くはない。
一時軍閥政治の行れたころ、屡新聞にも其名を掲げられた寺内大将はわたくしが卒業する時の同級生であった。既に世を去った男爵岩崎小弥太氏兄弟はわたくしが落第しない時分、同級であった事がある。二人の兄弟は父の本邸には居ず、或時は駿河台鈴木町、或時は牛込佐土原町崖上の別邸から通学していたので、折々遊びに行ったこともあった。
わたくしが米国に遊んで市俄古を過ぎた時、偶然大学の運動場で巡り会った岩崎秀弥氏も亦竹馬の友であった。