후리가나로 읽는 일본 고전
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みきかんのともに
未帰還の友に
太宰 治의 未帰還の友に(みきかんのともに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,241자 · 21화면
その夜は、三鷹、吉祥寺のおでんや、すし屋、カフェなど、あちこちうろついて頼んでみても、どこにも酒が一滴も無かった。やはり、菊屋に行くより他は無い。少からず、てれくさい思いであったが、暴虎馮河というような、すさんだ勢いで、菊屋へ押しかけ、にこりともせず酒をたのんだ。
その夜、僕たちはおかみさんから意外の厚遇を賜った。困るわねえ、などと言いながらも、そっとお銚子をかえてくれる。われら破れかぶれの討入の義士たちは、顔を見合せて、苦笑した。
僕はわざと大声で、
「鶴田君! 君は、ふだんからどうも、酒も何も飲まず、まじめ過ぎるよ。今夜は、ひとつ飲んでみたまえ。これもまた人生修行の一つだ。」などと、大酒飲みの君に向って言う。
馬鹿らしい事であったが、しかし、あれも今ではなつかしい思い出になった。僕たちは、図に乗って、それからも、しばしば菊屋を襲って大酒を飲んだ。
菊屋のおじさんは、てんでもう、縁談なんて信用していないふうであったが、しかし、おかみさんは、どうやら、半信半疑ぐらいの傾きを示していたようであった。
けれども僕たちの目的は、菊屋に於いて大いに酒を飲む事にある。