후리가나로 읽는 일본 고전
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とうきょうだより
東京だより
太宰 治의 東京だより(とうきょうだより)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,633자 · 6화면
これは、先祖の血だ、と私はもっともらしく断定を下して、落ちつく事にしました。その父か母に昔から幾代か続いた高貴の血があって、それゆえ、この人の何の特徴もない姿からでもこんな不思議な匂いが発するのだ。実に父祖の血は人間にとって重大なものだ、などと溜息をついて、ひとりで興奮していたのですが、それは、違いました。私のそんな独り合点は、見事にはずれていました。そのひとの際立った不思議な美しさの原因は、もっと厳粛な、崇高といっていいほどのせっぱつまった現実の中にあったのです。或る夕方、私は、三度目の工場訪問を終えて工場の正門から出た時、ふと背後に少女たちの合唱を聞き、振りむいて見ると、きょうの作業を終えた少女たちが二列縦隊を作って、産業戦士の歌を高く合唱しながら、工場の中庭から出て来るところでした。私は立ちどまって、その元気な一隊を見送りました。そうして私は、愕然としました。あの事務所の少女が、みなからひとりおくれて、松葉杖をついて歩いて来るのです。見ているうちに、私の眼が熱くなって来ました。美しい筈だ、その少女は生れた時から足が悪い様子でした。右足の足首のところが、いや、私はさすがに言うに忍びない。