후리가나로 읽는 일본 고전
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とうかいどうごじゅうさんつぎ
東海道五十三次
岡本 かの子
岡本 かの子의 東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,849자 · 28화면
主人は私に退屈させまいとして懐から東海道分間図絵を出して頁をへぐって説明して呉れたりした。地図と鳥瞰図の合の子のようなもので、平面的に書き込んである里程や距離を胸に入れながら、自分の立つ位置から右に左に見ゆる見当のまま、山や神社仏閣や城が、およそその見ゆる形に側面の略図を描いてある。勿論、改良美濃紙の復刻本であったが、原図の菱川師宣のあの暢艶で素雅な趣はちらりちらり味えた。しかし、自然の実感というものは全くなかった。
「昔の人間は必要から直接に発明したから、こんな便利で面白いものが出来たんですね。つまり観念的な理窟に義理立てしなかったから――今でもこういうものを作ったら便利だと思うんだが」
はじめ、かなり私への心遣いで話しかけているつもりでも、いつの間にか自分独りだけで古典思慕に入り込んだ独り言になっている。好古家の学者に有り勝ちなこの癖を始終私は父に見ているのであまり怪しまなかったけれども、二人で始めての旅で、殊にこういう場所で待たされつつあるときの相手の態度としては、寂しいものがあった。私は気を紛らす為めに障子を少し開けひろげた。
午前の陽は流石に眩しく美しかった。