후리가나로 읽는 일본 고전
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まつばやしへんや
松林蝙也
山本 周五郎
山本 周五郎의 松林蝙也(まつばやしへんや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,092자 · 25화면
「おまえらしい返辞だな。俺はいつか約束したとおり、おまえが俺を驚かし、俺に参ったといわせることができたら、いつでも暇をやる覚悟でいる、――決してそれを反古にしようとは思わない、けれどもし……」
「いえ!」
町は急に蝙也の言葉を遮った。
「いえ、どうか何もおっしゃらないでくださいまし、そしてわたくしにお約束を守らせてくださいまし、――どうぞ……」
「そうか」
蝙也は静かに頷いて、
「それではやはり――」
と云いかけた刹那だった、――いつか背後へ忍寄っていた門人の渡辺寛太郎(蝙也は頑太郎と呼んでいた)が、呼吸を計って突然、だっと蝙也の背を突放した。
「あ、あれ!」
町が驚きの声をあげるのと、蝙也の口からやっという気合の出るのと同時だった、そしてまさに水に突落したと見た蝙也は、化性の物のように彼岸の堤に立って、
「ならぬならぬ、駄目だぞ頑太郎」
と笑っていた。
跼みこんで話し耽っているまったくの虚だ、体も神も隙だらけの一点を狙った奇襲だ、あの鋭い仕掛けをどう受けたか、あの体勢でどうして二間に余る川を跳越えたか、まるで謎のような早業である。
――なんという見事な!
思わず歎賞しながらも、町はその反面に例の肯かぬ気が強く盛上ってくるのを感じて、