일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いなかがえり

林芙美子随筆集

林 芙美子

林 芙美子의 林芙美子随筆集(いなかがえり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 58,157자 · 118화면

아오조라 문고

お正月はこの貧しく有望な絵描きたちを招んで、実に壮大な宴を張った。国には二百円も送ってやり「あッ!」と云う両親の声が東京まできこえて来たような気がした。両親は私の書くものを一番ケイベツしていたので、その申しひらきの見得もありなかなかに人生ユカイなものの一つであったのだ。

家の前には井戸があった。朝夕この井戸はにぎわって、子供たちが沢山群れていた。私は玄関の前に茣蓙を敷いて子供たちと飯事をして遊んだ。一生のうち此様な幸福な事はないと思った。夕刊小説は出来がよくなかったが、色々な人が金を貰いに来た。私は子供たちと茣蓙の上で遊びながら、お金を貰いに、本所から歩いて来たとか深川から歩いて来たとか云う人たちに、「林さんはさっき出て行きましたよ」と嘘を云った。中には、貴女は女中さんですかお妹さんですかと訊くひともあったが、写真に出ている顔は満足に私に似ているのがないので、誰も不思議がりもせず帰って行った。

初めの頃は正直に一円二円と上げていたのだが、日に三、四人も来られると、まるで話しあわされたようで、もう不快で仕方がなかった。餅や菓子をくれと云う人の方がよっぽど好意がもてた。