일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いなかがえり

林芙美子随筆集

林 芙美子

林 芙美子의 林芙美子随筆集(いなかがえり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 58,157자 · 118화면

아오조라 문고

おばちゃんによろしくってね」とこんなことを高声で話しあって、公園の夜霧のなかへ子供たちはちりぢりに消えて行っている。仲店では文字焼きの道具を買った。帰って文字焼きをして遊ぼうと思った。伊勢勘で豆人形と猫を買った。雷門へ出ると、ますます帰るのが厭になり、十年振りに私はちんやへ肉を食べに這入ってみた。何十畳とある広い座敷の真中に在郷軍人と云ったような人たちが輪になって肉をたべていた。私は六十八番と云う大きな木札を貰って、女中に母娘連れの横へ連れられて行った。「しゃもになさいますか、中肉、それにロースとございますけど」太った銀杏返しの女中はにこにこしてしゃべっている。私はロースを註文してばさばさと飯をたべ始めたが、さっきの鍋焼きで、腹工合はいっぱいだった。働いている女中は、みんな日本髪で、ずっこけ風に帯を結び、人生のあらゆるものにびくともしないような風体に見える。うらやましい気持ちであった。私はロースの煮えたのを頬ばりながら、お客の顔や、女中たちの顔を眺めていた。まるで銭湯のような感じで、紅葉の胸飾りをしたお上りさんたちもいる。バスケットを持った田舎出の若夫婦、ピクニック帰り、種々雑多な人たちが小さい食卓を囲んでいる。