후리가나로 읽는 일본 고전
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くだもののげんそう
果物の幻想
小川 未明
小川 未明의 果物の幻想(くだもののげんそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,045자 · 3화면
その時、丁度、珍らしくも、皆既食が、はじまったのでした。私は、わい/\人々が、戸外に出て語っているのを夢の中で聞くような心持で聞いたのを覚えています。
やはり、子供の時分のこと、まくわ瓜が大好きでした。その香も私には、よかったのです。まだ、あまりメロンなどを見なかった頃で、この種のものに、より良い種のあることなど知らなかったのでした。これにつけて、忘れ難きは、四万八千日の日に、祖母は、毎年のごとく、頭痛持ちの私にお加持をしてもらうべくお寺へつれて行ったのでありますが、そのかえりに寺の前の八百屋でまくわ瓜を買ってくるのを例としたことです。
先年、初夏の頃、水郷を旅行して、船で潮来から香取に着き、雨中、佐原まで来る途中、早くも掛茶屋の店頭に、まくわ瓜の並べてあるのをみて、これを、なつかしく思い、立寄って、たべたことがありました。
燕温泉に行った時、ルビーのような、赤い実のついている苔桃を見つけて、幽邃のかぎりに感じたことがあります。日光の射さない、湿っぽい木蔭に、霧にぬれている姿は、道ばたの石の間から、伸び出て咲いている雪のような梅鉢草の花と共に、何となく深山の情趣を漂わせます。