일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

くすのきのはなし

楠の話

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 楠の話(くすのきのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,820자 · 22화면

아오조라 문고

」

私は母の膝を離れて立ち上った。もう初めの感動も涙も静まっていた。そして袴をぬいでいると、楠ということが突然私の頭に閃いた。

「楠のことに違いない」と私は思った。するとじっとして居れなかった。母が勝手元に立って行った隙を窺って、私は家を飛び出した。そして庭をぬけて楠の方へ行こうとすると、私の足は其処に竦んでしまった。

楠のまわりに一群の人が居た。一方に先刻の村の人々が立っていた。皆恐ろしい顔をして前方を睥んでいた。それらの視線の前には、私の見知らぬ大勢の人が、地面に蓆を敷いて蹲っていた。着物を着てる者もあれば、腹掛に脚絆をつけてる者もあった。皆逞しい身体をしていた。蓆の片隅には種々な道具が置いてあった、鋸、斧、縄、梯子など。それが皆恐ろしく大きい物ばかりだった。村の人もそれらの人も皆帽子をぬいでいた。そして両方の群の間に、楠を背にして父が立っていた。少し禿げ上った広い額、鋭い眼、高い鼻、濃い赤い髯、きっと結んだ口、そしてそれ全体を包む痩せた透明な頬の皮膚。

私は庭の楓の大きい幹に身を隠して、息をつめてその光景を見守った。欝蒼たる楠の枝葉は深い影で一群の人々を包んでいた。