후리가나로 읽는 일본 고전
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いんじゅうトリステサ
橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇
橘 外男
橘 外男의 橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇(いんじゅうトリステサ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,788자 · 299화면
しい限りであった。いかにも何ぼ何でも、人間としてそんな莫迦莫迦しいことがあり得るものであったろうか? いわんや伯爵爵夫人であったあの美しい妻が……あの気位の高い妻ドローレスが……あんな醜いぶざまな悲哀と……私にとっては、ただもう莫迦莫迦しいという外には、何と表現のしようもない話であった。
「奥様はあの犬に悲哀なんて名をくっ付けてなさるが、何が悲哀かってんでさあ。あの犬は奥様にとっちゃ、歓喜ってえところでさあ!」とこれでやっと奇怪を極めたホセの長物語も終りを告げたのであったが、あまりの莫迦莫迦しさに腹の中で苦笑し続けであった私にも、たった一つだけ笑うことのできなかったのは、このホセの話の中に出てきた給仕頭のガルボの解雇ということであった。給仕頭風情の者が、妻の怒りに触れて解雇されようがされまいが、そんなことは何も私にとってさほどの問題でもなかったが、ただ聞き棄てにならなかったのはその解雇された理由なのであった。
すなわちホセの語るところによれば、邸の中で妻と悲哀との情事を知っているのはただガルボ一人だけであって、しかもそのガルボはこの情事を嗅ぎ付けたのを奇貨措くべしとして、あろうことかあるまいことか! これを種に妻に恐喝を試みて情交を迫ったというのであった。