후리가나로 읽는 일본 고전
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
橘 外男의 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇(たなださいばんちょうのかいし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,181자 · 219화면
小間使が茶を運んで来たり、菓子を運んだり、やがて母夫人が現れて、改めて来訪の礼を述べる。お通しして、病人を昂奮させてもいけぬから、おいでになったことを、当人に通じて来る間しばらく、お待ちを願いたいということであった。
やがて通されたのは、この廊下を東の方へさらに、間数四つ五つも越えた奥座敷である。なんとバカげて、大きな邸だろうか? とびっくりしたが、これが日本拓殖銀行総裁の柳田篤二郎という人の邸であって、迎えに来たのがその夫人、寝ている病人というのがそのひとり息子と後で聞いては、なるほど大きな構えをしているのも無理はないなと、思ったことであった。
病人は、その奥座敷の床の間寄りに、厚い蒲団に仰臥している。見る陰もなく瘠せ衰えて、眼が落ち凹んで……が、その大きな眼がほほえむと、面長な眼尻に優しそうな皺を湛えて、眉だけは濃く張っている。元気な時はさぞ上品な人だったろうと、昔の偲ばれるような凜とした、顔立ちであった。
裾に、看護婦が二人畏まっている。ともかく仰臥しながら私を迎える瞳も光を失って、何さま、重篤な病人であることは一目でわかるが、こんな若い年で、後二、三カ月の命と宣告された親の気持は、どんなであろうと再び暗い気持に襲われた。