일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

橘 外男의 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇(たなださいばんちょうのかいし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,181자 · 219화면

아오조라 문고

もないというのです。

父親が東京を知らないのなら、娘たちとても都は知らないのでしょうが、東京でさえめったに見られないような人たちが、こんな山の中にこんな清らかな住居を構えて、一体どういう身の上の人なのだろうか? と、私は燃えるような好奇心を、感ぜずにはいられなかったのです。

そのうちに、笑いながら妹娘と姉娘とが、縺れ合って出て来ました。活発な妹娘が、父親に寄り添って何かいいますと、

「こんな山の中で、お口に合うようなものもありませんが、食事の仕度が整ったと申しておりますから、どうぞ!」

と紳士は促しました。あんまり図々しいようですが、堪え難い空腹なのでこれも遠慮なく御馳走になることにしました。娘たちの後からついていった部屋は廊下を鉤の手に回った奥の西洋間らしい階段の下の、スグ取っ付きの部屋でした。明け放した廊下からは、例の眼も絢な芝生が、一望遮るものもなく遥かの麓まで、なだらかに開けています。そして処々に一かたまりの五月や躑躅が、真っ白、真っ赤な花をつけて、林を越して向うには、広々と群青色の海の面が眺められます。

ここが食堂なのでしょう、清潔な卓布をかけた長方形の卓子が据えられて、短いカーテンに掩われた食器棚や、戸棚や……そよそよと芝生を撫でて来る柔らかな風がそのカーテンの裾をなぶって、椅子に凭れていると