후리가나로 읽는 일본 고전
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
橘 外男의 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇(たなださいばんちょうのかいし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 112,181자 · 219화면
点々として、口の津らしいところが見えます。加津佐あたりと思しい煙も、見えます……瞳を転ずると、小浜の港が、指呼のうちに入ります。万里の海風が颯々として、ここに立っていても怒濤の飛沫でからだから、雫が滴り落ちそうな気がします。
景観……大景観……無双の大景観です。父が旅行が好きなので、伴われて私も随分各地の景色を、見て歩きました。が、まだ、これほどまでに雄大無双の景観というものは、眼にしたこともありません。もう一度私は、さっきの地下工事場を、ふり向いて見ました。
あすこにもし、四階建ての大ホテルでも聳えたならば、ホテルは夜の不夜城のごとく海原遠く俯瞰して、夏知らずの大避暑地を現出するでしょう。たしかに、東洋一の大景勝地ホテルの名を恥ずかしめはしないでしょう。父親ならずとも私だって、金さえあればここへホテルを、建てたいくらいです。
「道だけは、あすこへ拵えてありますのよ。降りて御覧になります?」
なるほどジーナの指ざすとおり、二、三町先には絶壁をえぐって、急な幾百階かの岩の階段が、斜めに刳り抜いてあります。危険を慮って、そこにだけはさすがに鉄の鎖で、欄干が設けられて、波打ち際まで攀じ降りするようになっていますが、しかし私は降りませんでした。