후리가나로 읽는 일본 고전
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はるはばしゃにのって
機械・春は馬車に乗って
横光 利一
横光 利一의 機械・春は馬車に乗って(はるはばしゃにのって)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 77,492자 · 156화면
それに一帯の土地の平凡なのが見たときすでに倦(あ)きている落ちつきを心に持たせ、住むにはそれが一番だとひとり定めた。
「どうしますか。お気に入ったら帰りに地主の家へいって交渉してみますが」
「じゃ、ここにしよう」
こういう話でその土地は地主ともすぐ定められた。そして、その年の暮に家も先(ま)ず建って私たちの一家は移って来た。周囲の景色が平凡なため、あたりの特殊性を観察する私の眼も自然に細かく働くようになった。森に包まれている道も人はあまり通らず、ときどき魚屋が通るほどの寂しさだったが、春さきの芽の噴き始めたころから若い夫婦が二人づれで通るのをよく見かけるようになった。この二人は散歩らしく良人(おっと)の方は両腕を後の帯にさし挟み、樹木を仰ぎ仰ぎゆっくりと楽しそうに歩き、妻君の方はその傍(そば)により添うようにして笑顔をいつも湛(たた)えていた。私は見ていてこの夫婦には一種特別な光がさしていると思った。二人とも富裕な生活の人とは見えなかったが、劣らず堂々とした立派な風貌(ふうぼう)で脊(せい)も高く、互に強く信じ合い愛し合っている満足した様子が一瞥(べつ)して感じられた。