일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,781자 · 235화면

아오조라 문고

生徒には、もともと善玉も悪玉もない。それが、はっきり善玉と悪玉とにわかれてしまって、学校が、やむを得ず善玉のあと押しをしなければならんようになっては、教育もおしまいだ、というのが校長のお考えでね。実は、私も、そのお言葉をきいた時には、はっとしたよ。わざわざあんな下手な字なんか書いて、この会の名をそれに因んでつけることにしたのも、そのためだったんだ。」

次郎は眼をかがやかした。

「とにかくはっきりした対立的な情勢を作ったのは、君の失敗だったよ。白鳥芦花に入る気持がほんとにわかっていたら、もっとほかに方法が見出せそうなものだったがね。」

大沢は、しきりに首をふった。ほかの生徒たちも、お互いに顔を見合わせて默りこんでいる。朝倉先生は、にこにこして、しばらくその様子を眺めていたが、

「こないだ、ある本を読んでいたら、こんな話が書いてあった。それは、支那の何とかいう禅宗の坊さんの話だがね。その坊さんが自分の弟子をほかのお寺にしばらく修行に出してやった。何年かたって、その弟子が帰って来たので、何か得るところがあったのか、とたずねると、弟子は默って地べたに円を描いて見せたそうだ。