후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,781자 · 235화면
彼は七つ八つの子供のころ、「饅頭虎」と「指無し権」という二人のならず者が、酒の座で喧嘩をはじめ、父の俊亮がその仲裁にはいったときの光景を思い起していた。父は、その時、両肌をぬいで二人の間に割って入り、「それほど喧嘩がしたけりゃ、おれを片づけてからにせい。おれの眼玉の黒いうちはお互いに指一本ささせないぞ。」といったようなことを大声でどなり、すぐ二人を平身低頭させたが、その時の感激は今に忘れられない。大沢のやったことも、それと同じではないか。自分の身をなげ出して不正を防ごうとしたことが何で悪いのだろう。次郎には、そんな気がしてならなかったのである。で、彼はいきなり先生にたずねた。
「大沢さんのやったこと、どうして悪いんですか。」
先生は、しばらく返事をしないで、まじまじと次郎の顔を見ていたが、
「君には、ちょっとむずかしいかな。」
と、またしばらく言葉を切って、
「君は、あの額の意味を考えてみたのかい。」
「考えてみました。しかし、わかんないです。」
「ふむ――じゃあ、今日はいい機会だから、ひととおり話しておこう。はじめての人はよくきいておくんだ。」
そう言って、朝倉先生は説明をはじめた。