후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,781자 · 235화면
彼女は姉の結婚式後、しばらく大巻の家に顔を見せなかったが、正月をむかえてからはたびたび一人で来るようになり、ことに、学校がはじまると、その帰りには、よく寄り道をして、ちょっとでも姉に会って行くといった工合であった。そして大巻に来ると、三度に一度は本田にも寄り、時には母に言いつかったと言って、卵をゆずってもらったりすることもあった。そんなふうで、次郎や俊三も、いつの間にか彼女と親しく言葉を交わすようになり、大巻の家でいっしょにご飯をよばれたりすることも、まれではなかった。
彼女には、これといって目立った特徴はなかった。「すなおな子」というのが、彼女に対する本田や大巻の人たちの一致したほめ言葉であった。それにはお祖母さんも心から同意していたらしく、俊亮にむかって、おりおり「年頃も恭一にちょうどいいようだね。」などと言ったりした。
次郎は、お祖母さんのそんな言葉を耳にしても、はじめのうちは、べつにどうという感じも起らなかった。ただ、ぼんやり、彼女を家族の一員として迎えることにある喜びを感ずる、という程度でしかなかった。そして、彼が彼女を知ってから、およそ一年ばかりもたったころには、彼は現実にも、また夢の中でも、彼女に自分の好きな本を貸してやったり、またその内容について話しあったりするほどに彼女との親しさを加え