후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,781자 · 235화면
しかし、その印象は、十分、二十分とたつうちに、次第にうすらいで行き、時間の終りごろには、もう失望と軽蔑の念が彼を支配していた。もっとも、彼が、そうした気持を、教室で言葉や動作に現したことなど、これまで一度だってなかった。ことに、この夏以来、彼の心境に大きな変化が生じてからは、ほかの生徒たちが、わざと先生を怒らすような真似をしたりすると、変になさけない気持になり、何とかして先生に応援してやりたいと思うことがあった。
ところが、実は、彼のこうした同情が、かえって彼を飛んでもない羽目に追いこむことになってしまったのである。
それは、三学期も、もう終りに近いころのことだった。宝鏡先生は、まだ寒いのに、額に汗を浮かせながら、代数の問題を解いていた。黒板は三枚つづきで、その問題は真中の黒板から始まって、もうそろそろ右の黒板にうつらなければならなくなっていたが、何だか八幡の藪知らずに迷いこんだといった形になり、答が出るまでには、まだなかなか手数がかかりそうであった。生徒たちの頭もぼうっとなって来たが、先生の頭も、それに劣らずぼうっとなっているらしかった。次郎は、「あの何じゃ」