후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうがつのおもいで
正月の思い出
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 正月の思い出(しょうがつのおもいで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,019자 · 5화면
こういう経験を持った人々は他に沢山あろう。しかもそれが戦捷の年であるだけに、私たちにはまた一しおの寂しさが感ぜられた。
二、三日前に立てた門松も外してしまった。床の間に掛けてある松竹梅の掛物も取除けられた。特別に親しいところへは電報を打ったが、他へは一々通知する方法がない。大晦日に印刷所へ頼みに行っても、死亡通知の葉書などを引き受けてくれるところはない。電報を受け取って駆けつけて来た人々も大晦日では長居は出来ない、一通りの悔みを述べて早々に立去る。遺族と近親あわせて七、八人が柩の前にさびしい一夜をあかした。晴れてはいるが霜の白い夜で、お濠の雁や鴨も寒そうに鳴いていた。
さて困ったのは、一夜明けた元旦である。近所の人はすでに知っているが、他の人々は何にも知らないので、早朝から続々年始に来る。今日と違って、年賀郵便などのない時代であるから、本人または代理の人が直接に回礼に来る。一々それに対して「実は……」と打ち明けなければならない。祝儀と悔みがごっちゃになって、来た人も迷惑、こちらも難儀、その応対には実に困った。
二日の午前十時、青山墓地で葬儀を営むことになった。