후리가나로 읽는 일본 고전
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れきしのおちぼ
歴史の落穂
宮本 百合子
宮本 百合子의 歴史の落穂(れきしのおちぼ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,780자 · 17화면
いわゆる世にそむき、常識による生活の平凡な規律を我から破ったものとして来ている荷風が、女というものを眺める眼も特定の調子をもっていて、良家の婦女という女の内容にあきたりないのはうなずけることであると思う。荷風の年代で周囲にあった良家の婦女子というのは、恐らく若ければただの人形が多かったであろう。やや世故にたけたといわれる年頃では、そういう階級の狭い生活が多くの女の心に偏見と形式と家常茶飯への没頭、良人の世間並な立身出世に対する関心をだけを一杯にしていたであろう。荷風が、弱々しき気むずかしさでそれらの女の生活と内容に自身を無縁なものと感じ、恋愛の対象としての女を花柳界の人々に求めたことも理解される。荷風は花柳界が時代にとりのこされているものであることも十分承知の上で、ただこのマンネリズムの中にだけ彼の無上に評価する日本の伝統の美が保たれている、女の身ごなし一つにさえその歴史の、みがきがあらわれていると見て、自身を忘られようとする美の騎士になぞらえたのであった。
外遊時代に書いた「支那街の記」「西遊日誌抄」などをみると、荷風はしきりにボードレェルなどをひいて自傷の状をかなでているのであるが、荷風の本質は決して徹底したデカダンでないし、きっすいの意味でのロマンティストでもないことが感じられる。