후리가나로 읽는 일본 고전
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のこされたるえど
残されたる江戸
柴田 流星
柴田 流星의 残されたる江戸(のこされたるえど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,677자 · 80화면
とき寒灯の孤座に人知れず泣く男の女房に去られてと聞いてもその迂ッ気を嗤うよりは、貰い泣きするが情だ。
声色は春の夜の朧月にも相応わしいが、夏より秋にかけての夜ごとに聞く銅鑼の音、「ええ、御贔負様如何? お二階の旦那! 何ぞ御贔負様を……」と又一つボーン!
「あ、こりゃァ、才助とやらァ……近うまいって下物いたせ」と、声もかからぬ中から二階を見あげて、「大盃」の一節をチョッピリ、折から通りかかった若者が景気をつけて、「川崎屋ァ!」とか何とか呼びかけると、本人得意になってグッと反り身になり、「そのさかなには此方に望みがある。そちが額の眉間の傷ゥ、この場の下物に物語りいたしえェ……」と、抑揚を際立つほどに川崎屋でゆき「ウウウこの傷はァ、ずぶろくぐでんに……いやなに、めいていな仕りまして、石に跪き倒れし折柄……」と高島屋とのかけ合いにまで及び、「あいや才助ェ、そちゃこの直高を愚昧と思うか、やさ、盲目と見たかァ……千軍万馬の中往来なし、刀傷か槍傷かァ、それ見わけのつかぬ直高と思うやッ!」……と、まで来ればお二階の旦那なるもの御贔負様を一つ何々と御意遊ばさぬことはない。