후리가나로 읽는 일본 고전
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のこされたるえど
残されたる江戸
柴田 流星
柴田 流星의 残されたる江戸(のこされたるえど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,677자 · 80화면
江戸趣味の音楽として、吾儕は先ず常磐津をその一つに数え、次いで清元、歌沢をあげたいと思う。
長唄は植木店の家元といい、分家の岡安一派まで、いずれ江戸ッ児ならぬはないが、趣味の上からは、チト野暮なを如何せん。
さるにても常磐津といい清元といい、年々に名人の病衰して亡びゆくこと、時にとっての何ぼうの損失であるよう……。
昔者は霜白き旦、さては風冴ゆる夕べの火の見などに出て、温めねば鼓さえ凍るほどなを、手に覚えのなくなるまでも寒稽古励んで腕を研き、互いに名人の域に達せねば止まじと振舞うたので、この道の達者世に続出して、自ずとこうした趣味の普及もなりはしたが、今はさばかりに芸道に出精の者もなく、趣味も漸く廃れゆくこそ却々に口惜しい。
歌沢とても芝金の一派、寅右衛門の一派など両々腕を競えど、未だ技の疇昔に及ぶものなく、今し音曲の江戸趣味はこれらには残れ、どうやら灯将に尽きんとして更に明を加うというような感がしてならぬ。
入神の妙技はさて措くとしても、これも残された江戸趣味の一つとして見れば、実はここらからその復興を企てて、新しい江戸を東京の今にものしたいものだと、まァさ、折角そんなに思っているので、こちとらは随分椽の下の力持ちもしてえる奴さ。