후리가나로 읽는 일본 고전
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えどのかじゅつ
江戸の火術
野村 胡堂
野村 胡堂의 江戸の火術(えどのかじゅつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,929자 · 36화면
喜三郎は静かに口を切りました。
「これが卑怯でないと言うのか」
自分の縛め、浅ましくも雁字がらめに締め上げられた姿を眺めて半十郎は肩を聳やかします。
「まア、聴け、井上、親同士の争、――それもこの稲富喜三郎は、ありようは心に掛けて居るのでない」
「何?」
「第一、この九月十三日の砲術試合に、俺は出る気は毛頭ないのだ」
「――――」
「俺の望みは外にある、それも追って言おう、が、井上、貴公は江州鍛冶の名家に生れ、鉄砲鍛冶の父祖の衣鉢を継いで、五貫目玉、五十丁撃の大筒を作り上げた筈だ」
「――――」
「俺は忍びの者を江州に入れて、何も彼も探っている。大筒の尾栓の雌栓雄栓の切りよう、あれは見事だな井上――」
あまりの事に、井上半十郎暫らくは言葉もありません。
「が――、貴公は大筒は見事に造り上げたが、五貫目玉を五十丁の遠方まで撃ち込む、強力な焔硝を作る自信はあるまい」
「――――」
「俺は、憚り乍ら稲富一夢斎の裔だ、五十丁撃の強薬は充分に出来たが悲しいことに、大筒の尾栓が切れぬ、俺の作った強薬を用いると、稲富流の大筒は、尾栓が木ッ葉微塵だ」
井上半十郎も、この間の微妙な関係はよく知って居ります。