후리가나로 읽는 일본 고전
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けっせんかわなかじま うえすぎけんしんのまき
決戦川中島 上杉謙信の巻
坂口 安吾의 決戦川中島 上杉謙信の巻(けっせんかわなかじま うえすぎけんしんのまき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,278자 · 19화면
モッタイない話じゃないか。この穴ボコまで崩れちゃア、太平洋戦争なんて、どこにも取柄がありやしねえ。せめて穴ボコが完成して、入場料をとって見物人を入れて、三千年か五千年たつうちには元がとれるじゃないか。あの戦争には人が居ませんでしたねえ」
国やぶれて山河ありという。余もまたいつの日か、明日か、今日か、身は死して草に伏し、山河に帰する日のありと思えば、はるかに大本営跡を望見して、感慨ただならぬものがあった。
過ぎし太平洋戦争も、今日の余も、ともに最後の本営を川中島に対して設けたることの奇遇をあやしむのだ。かの時代と今日と、戦略的に共通したところは一ツもない。兵器も戦術も異なっている。すべては偶然と思う以外に仕方がないが、とは云え、死を決したる身には、偶然もまた奇怪なる感慨をともなうのである。
余は過ぎし太平洋戦争の如くに、余の今日の出陣もまた日本の悲劇的な象徴でなければよいがと考えた。そのためには、余は敵に勝つあるのみである。かの悪逆無道の山蛸をただ八ツ裂きにするあるのみ。
妻女山の西方は北国街道をはさんで善光寺につづく山々に相対している。その一点に茶臼山があった。