후리가나로 읽는 일본 고전
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けっせんかわなかじま うえすぎけんしんのまき
決戦川中島 上杉謙信の巻
坂口 安吾의 決戦川中島 上杉謙信の巻(けっせんかわなかじま うえすぎけんしんのまき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,278자 · 19화면
かの入道はバカである。術策をもって天下を掌握しうるものと考えている。余の領内に内乱を策し、余を釘づけにしてそのヒマに西下をはかり天下を掌握しうるものと考えている。その根性がイヤなのだ。かの入道を叩きのめしてやらないと、余の胸中はおさまらないのである。
しかし、余の将兵は百余日にわたる関東遠征に疲労コンパイしている。ようやく盆に間にあって帰国でき、ナスの皮の雑炊などに満腹してやや生色をとりもどしたばかりだ。余は彼らを再び戦野に駈り立てるに忍びないのである。余はサムライがイヤになった。
五智の別院をくぐって出ると、砂丘の上に旅館があった。
「いつでも風呂がわいてますぜ。女中も可愛いいのがいますよ。二階から日本海を一目に眺めて一パイやると、たいがいの苦労は忘れますよ」
放善坊は舌なめずりしながらシャニムニ余を旅館へ引きあげたが、さすがにいささか気が咎めてか、筆紙を取りよせて一句示した。
身は童貞にして清風あふれ
千軍万馬退くを知らず
「キザなことは、よせ」
余はその紙片を破ってすてた。眼下に日本海が鏡のようにきらめいている。左に居多の浜、右に直江津の浜。