일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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さばくのこと

沙漠の古都

国枝 史郎

国枝 史郎의 沙漠の古都(さばくのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 110,076자 · 220화면

아오조라 문고

四

動物園は市の中央、H公園の中にあった。公園の周囲は目抜きの街路で、十二時を過ぎても尚人通りが賑やかにゾロゾロ続いていた。しかしさすがに二時となると、商店では窓々の扉を鎖ざし電車の軋りも間遠となり、時々疾走する自動車の音が、人々の眠りを醒ますばかりであった。

公園は樹木に囲まれていた。百年また数百年、年を重ねた大木が、枝を交え葉を重ね、その下を深い闇にして夜空にすくすくと聳えていた。H公園は一周するとほとんど二里にも達しよう。森に林に丘に池、所々に建物が立っていて、到る所にベンチがあった。四辺は厳重な煉瓦の壁で、壁を蔽って内と外に鬱々と樹木が繁っていた。昼間のあいだに騒ぎつかれて夜は静かな鳥や獣の深い眠りを驚かすのは、近頃阿弗利加から送られて来た二匹の牝牡の獅子であった。

檻に馴れない沙漠の王は格子の間から空を眺め、初めは悲し気な呻り声、それから次第に高くなり、やがてその声を聞いただけでも気の弱い獣は血を吐いて死んでしまうと云われている雷のような吠え声をあげるのであった。

その雷のような吠え声がだんだん嘆くような呻きとなり、そしてプッツリ絶えた時、夜は一層深くなり闇が一層濃くなったように思われる。