일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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さばくのこと

沙漠の古都

国枝 史郎

国枝 史郎의 沙漠の古都(さばくのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 110,076자 · 220화면

아오조라 문고

そして犯人はただの一度も捕縛されたことがないのであった。

そのまた殺し方が巧妙であった。巧妙というよりも奇怪であった。その一例を上げて見れば、ある白昼のことであったが、警務庁の敏腕の班長が、二人の部下を従えて、繁華な灘子街を歩いていた。街路の両側の小屋からは、幕開きの銅鑼の賑やかな音が笛や太鼓や鉦に混じって騒々しいまでに聞こえて来る。真紅の衣裳に胸飾り、槍を提げた怪美童を一杯に描いた看板が小屋の正面に懸かっている。外題はどうやら、「収紅孩」らしい。飯店に出入りする男子の群、酒店から聞こえる胡弓の音、「周の鼎、宋の硯」と叫びながら、偽物を売る野天の売り子、雑沓の巷を悠々と班長と部下とは歩いて行った。

すると突然班長が苦しそうな声で叫び出した。

「どいつか俺を引っ張って行く! どいつか俺を引っ張って行く! 眼には何んにも見えないけれど、どいつか俺を引っ張って行く! ……遠くで俺を呼んでいる! どいつが呼ぶのか解からないけれど!」

叫びながら班長は、真白昼の、灘子街の盛り場を一散に、電光のように走るのであった。

不思議なことには、そうやって、班長は走って行きながら、全身をちょうど弓のように思うさま後方へ彎曲させて、彼を引き摺る眼に見えぬ力に、抵抗するようではあるけれど、先の力が強いと見えて、見る見るうちに彼の姿