후리가나로 읽는 일본 고전
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かわあかり
河明り
岡本 かの子
岡本 かの子의 河明り(かわあかり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 49,244자 · 98화면
何か様子が妙だとは思ったが、窓障子を開け放した河面を見て、私はそんな懸念も忘れた。
雪はほとんど小降りになったが、よく見ると鉛を張ったような都の曇り空と膠を流したような堀河の間を爪で掻き取った程の雲母の片れが絶えず漂っている。眼の前にぐいと五大力の苫を葺いた舳が見え、厚く積った雪の両端から馬の首のように氷柱を下げている。少し離れて団平船と、伝馬船三艘とが井桁に歩び板を渡して、水上に高低の雪渓を慥えて蹲っている。水をひたひたと湛えた向河岸の石垣の際に、こんもりと雪の積もった処々を引っ掻いて木肌の出た筏が乗り捨ててあり、乗手と見える蓑笠の人間が、稲荷の垣根の近くで焚火をしている。稲荷の祠も垣根も雪に隈取られ、ふだんの紅殻いろは、河岸の黒まった倉庫に対し、緋縅しの鎧が投出されたような、鮮やかな一堆に見える。河川通のこの家の娘は、この亀島川は一日の通船数が三百以上もあり、泊り船は六十以上で、これを一町に割当てるとほぼ十艘ずつになると云ったが、今日はそういう河容とは、まるで違ったものに見える。
そして、私が心を奪われたのは、いよいよ、そういう現象的の部分部分ではなかった。