후리가나로 읽는 일본 고전
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なきむしこぞう
泣虫小僧
林 芙美子
林 芙美子의 泣虫小僧(なきむしこぞう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 34,906자 · 70화면
「莫迦にしたもンじゃないわ、この間、一寸大金が這入ってさ……」
「へえ、何時のこと、それ?」
貞子は礼子を寝かしつけると、取っておきの電車代をそっとつまんで、
「啓ちゃんバットを一つ買っていらっしゃい。解ってるでしょ?」
と、いった。
啓吉は銅貨を七ツ握って表へ出て行った。
硝子戸を開けると、チンドン屋のおはら節が聴えて来る。
「啓吉! 後、きちんと閉めて行くのよッ」
啓吉は、もう路地を抜けて走っていた。
「仕様がないね」
そう言って、貞子は、瀬戸火鉢の小さい火種をかきあつめたが、寛子が茶を淹れて来ると、
「あのね、また、お願いがあるンだけど……」
と、躯をもんで、その話を切り出した。
寛子は、押入れの中から、子供の伸一郎の小さい布団を出すと、
「姉さんのまたか」
といった顔つきで、寝ている礼子へそれを掛けてやった。
四
啓吉は賑やかな町へ来た事がうれしかった。路地を抜けると、食物の匂いのする商店が肩を擦り合うようにして並んでいる。豆レコードを売っている店では、始終唱歌が鳴っているし、赤や緑の広告ビラが何枚も貰えた。ピカピカした陳列箱が家ごとに並んでいて、頭でっかちで目の突き出た自分の小さい姿が写るのが恥ずかしかった。