후리가나로 읽는 일본 고전
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つがるのむしのす
津軽の虫の巣
宮本 百合子
宮本 百合子의 津軽の虫の巣(つがるのむしのす)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,198자 · 10화면
その美くしさに思わずも恍惚として我を忘れた人々の目前で、焙(あぶ)られた珠はやがて微かな音を立て始めた。珠の小ささにも似たひそやかさである。響きともいえぬ響である。が、その優さしく耳底に通う響に連れて青玉の渾然たる面には、蜘蛛手の罅(ひび)が入り始めた。
そして、息もつかせず珠一面を包んだと見る間に、サックリとばかり※のうちで珠は潔くも砕け散ったのである。
散りながら、なお依然として大空を照り返す、華麗なるりの小珠を白扇の上に掻き集め蠣崎某は、優雅な哀愁に胸を鎖されながら矩広の御前に平伏した。
かようにして問題の津軽の虫の巣の御吟味は終わった。
当時松前の藩中には、この珠を支那で青琅※(せいろうかん)と呼ぶのを知る者が無かったのであろうか?
このときの結果を、愛すべき昔の記録者はこう書いている。
青玉の事
カラト嶋の方、北高麗より渡り申す由なり。蝦夷地には無之候。津軽の虫の巣等と申せども、なかなか此地よりも出不申候。中略。
先年松前にて色々と吟味あり、練物の相見え申せども何にて拵へ申候や相知れ不申候。
評議の上にてためしに焼きて見申候へば、砕け候へど色はなか/\少しも変り不申候。