후리가나로 읽는 일본 고전
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
葉山 嘉樹의 海に生くる人々(うみにいくるひとびと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 161,305자 · 321화면
しかし、この暴化はそれほど長く続いたわけでもなかった。本船出帆の前日がその最高潮であったのだからまだ二昼夜しかたっていない。船員は、あるいは、一室に集まって、別れのための最後の貧しい食事でもしているのかもしれない。
「ああ、おれは二度まで沈没船に乗っていた。一度は胴っ腹を乗り切られ、一度は衝突だった。が、どちらも瀬戸内海で、一度は春の末、一度は真夏であった。そして、そのどちらの時も救われた。けれども、北海道の冬の海ではとても助かりっこはあるまい。おれは、瀬戸内海で沈められた時に、海の中に飛び込みざま『助けてくれ』と怒鳴った悲鳴を今でも思い出せる。その叫びをあげる刹那は全く、ありとあらゆる記憶、あらゆる感じ、それらのものが、一度に総勘定でもするように頭に浮かんで来た。そして、『十八ではまだ死ぬのに、二年早すぎる』と、おれは思った。何で二年早すぎたのか自分でもわからない。けれどもハッキリ自分は二年早すぎると思った。おお! もし、あの船の人たちが、死んだとすれば、皆おれと同じ感じを、抱いて死んだことだろう。死ぬのには、人間は何歳になっても二年早すぎるのだと、自分はこのごろ考えるようになったが、全く、どのくらい多くの人が二年ずつ早く死んで行くことだろう。