후리가나로 읽는 일본 고전
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しせい
消えた受賞作 直木賞編
富田 常雄
富田 常雄의 消えた受賞作 直木賞編(しせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,806자 · 36화면
その滑めなめとしたつま先が快よく蹠に当って、座布団と、奈世の全身の重みの間におかれたわしの蹠から次第に精気の様なものが、上へ上へと登って行き、そんな夜はほのぼのとした肌恋しさを覚える。
「奈世、今夜は枕を持っておいで」
そう命じるのは夜食の済んだ八時頃で、未だ、邸の別棟で遠くラジオが聞える。
「はい」
と、答え、もの静かに後片付けをして、布団をのべ、わしが枕についてから、二十分ほどは姿を消すが、細帯の寝巻姿で、小ざるに載せた蒸しタオルを捧げる様にして入って来る。そして、なにか暖い風が忍び込んだ様にわしの傍に横滑りに体を横たえる。
女の肌を恋しいと感じても、わしの心と体とは一つにならず、萎えうな垂れて、力ないのだ。奈世は蒸しタオルに萎えを包んで支え、尊いものの様に撫ぜさする。わしは次第に男らしさを取り戻し、奈世の弾みのある白い体を一人前の男となって抱くのである。
この事は亡き東圓寺公爵が八十歳を越えても重臣として充分に活躍の出来た若さの源とも言える、若い女の息ぶきを自分の体に仕込む時の方法だったと言い、わしも、東圓寺公には、生前じかにその事は訊けなかったが、伝えきいて試みる様になったのであった。