후리가나로 읽는 일본 고전
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りんらくのせいしゅん
淪落の青春
坂口 安吾의 淪落の青春(りんらくのせいしゅん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,729자 · 36화면
然し、村の小学校の講堂で、ともかくジャズバンドの演奏につれて芋を洗うように組つき合ってゴロゴロのたくりまわっている男女たちは、まるで土の中の野菜が夜陰に一堂に会して野合にふけっているような感じであった。
兵隊と戦争、貞吉の見て生きてきた戦争の風景や生態も原始そのものゝ感じであったが、然し、戦争と兵隊もこれほどまでに原始的であったことはない。貞吉もサルウィン河のほとりで土民の娘にたわむれて来たが、そして、そこにはジャズバンドも、電燈すらも、女には紅も着物すらもなかったが、動物や野菜の野合よりもチョット人間的な、小さな虚無と詩があったような気がする。
然し、貞吉は野菜の組うちを憎む気持はない。反撥も怒りもない。すこし、同化しにくゝ、むずかゆいような気がしたが、百姓だの八百屋だの郵便配達だの坊主だの女工だの、小さな自分の生活範囲、二里四方ぐらいの空間に限られた世間の外には考える生活もなかった人々が、自分の意志とは関係なしに北京だの上海だのマニラだのシンガポールという人種の違う国へでかけて、勤労とか経済とか生計という当然の生活通念もなしに漫遊旅行をしてきた。