후리가나로 읽는 일본 고전
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とせんば
渡舟場
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 渡舟場(とせんば)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,509자 · 24화면
仄白い水の肌がゆったりと波動していました。なにか嫌らしい感じがありました。嫌らしく、そして空漠として、掴みどころがありませんでした。
――すべて空虚だ。空虚の底にもぐれもぐれ。一人でもぐれ。元彦は俄に明瞭な意識に返りました。そして慎重になりました。三人の者が話にまぎれてこちらに注意を向けていない隙間に、元彦は舟縁から身をずらし、足から胴からやがて頭までするすると水中に浸してゆきました……。
岩田元彦がいなくなったことを、加代子がまず気付きました。中村佳吉も重兵衛爺さんも立ち上りました。舟がゆれて、加代子はそこにつっ伏しました。
ただぼーと暗い夜で、呼んでも叫んでも返事はありませんでした。岩田元彦は消え失せてしまいました。重兵衛爺さんは懸命に櫓を押しました。あちこちへ舟をやっても、無駄なことが分りました。舟を岸につけて、三人は家へ駆け戻りました。村人が数人呼び集められました。提灯が幾つもともされました。重兵衛爺さんはまた舟に飛び乗りました。他のも一つの舟にも人が飛び乗りました。そして河中と両岸と、互に呼び交わしながら、人々は徐々に川下の方へ、電車の鉄橋のあたりまで、岩田元彦を探してあるきました。