일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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こなんのおうぎ

湖南の扇

芥川 竜之介

芥川 竜之介의 湖南の扇(こなんのおうぎ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,079자 · 19화면

아오조라 문고

彼女も愛嬌そのもののように滑かに彼と応対していた。が、彼等の話している言葉は一言も僕にはわからなかった。(これは勿論僕自身の支那語に通じていない為である。しかし元来長沙の言葉は北京官話に通じている耳にも決して容易にはわからないらしい。)

譚は鴇婦と話した後、大きい紅木のテエブルヘ僕と差向いに腰を下ろした。それから彼女の運んで来た活版刷の局票の上へ芸者の名前を書きはじめた。張湘娥、王巧雲、含芳、酔玉楼、愛媛々、――それ等はいずれも旅行者の僕には支那小説の女主人公にふさわしい名前ばかりだった。

「玉蘭も呼ぼうか?」

僕は返事をしたいにもしろ、生憎鴇婦の火を擦ってくれる巻煙草の一本を吸いつけていた。が、譚はテエブル越しにちょっと僕の顔を見たぎり、無頓着に筆を揮ったらしかった。

そこへ濶達にはいって来たのは細い金縁の眼鏡をかけた、血色の好い円顔の芸者だった。彼女は白い夏衣裳にダイアモンドを幾つも輝かせていた。のみならずテニスか水泳かの選手らしい体格も具えていた。僕はこう言う彼女の姿に美醜や好悪を感ずるよりも妙に痛切な矛盾を感じた。彼女は実際この部屋の空気と、――殊に鳥籠の中の栗鼠とは吊り合わない存在に違いなかった。