후리가나로 읽는 일본 고전
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まんかんところどころ
満韓ところどころ
夏目 漱石의 満韓ところどころ(まんかんところどころ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 74,601자 · 148화면
蓼じゃない海草だよと云う。なるほど平原の尽きる辺りを、眼を細くして、見究めると、暗くなった奥の方に、一筋鈍く光るものがあるように思われる。海辺かなと橋本に聞いて見た。その時日はもう暮れかかっていた。際限もなく蔓っている赤い草のあなたは薄い靄に包まれて、幾らか蒼くなりかけた頃である。あからさまに目に映るすぐ傍をよくよく見つめると、乾いた土ではない。踏めば靴の底が濡れそうに水気を含んでいる。橋本は鹹気があるから穀物の種がおろせないのだと云った。豚も出ないようだねと余は橋本に聞き返した。汽車に乗って始めて満洲の豚を見たときは、実際一種の怪物に出逢ったような心持がした。あの黒い妙な動物は何だと真面目に質問したくらい、異な感じに襲われた。それ以来満洲の豚と怪物とは離せないようになった。この薄暗い、苔のように短い草ばかりの、不毛の沢地のどこかに、あの怪物はきっと点綴されるに違ないと云う気がなかなか抜けなかった。けれども一匹の怪物に出逢う前に、日は全く暮れてしまった。目に余る赤黒い草の影はしだいに一色の夜に変化した。ただ北の方の空に、夕日の名残のような明るい所が残ったのである。